ANAマイルを数万単位で稼げるポイントサイトのクレジットカード発行案件ですが、審査・発行の難易度を知らないと、思わぬところでつまづくことになりかねません。というのは、クレジットカードというものは一度入会審査に落ちると、半年間は他のカードにきわめて通りにくくなるからです。前回お届けしたクレヒスが関係しているのですね。
クレジットカード審査に落ちる原因? 「信用情報」のすべてしたがって、難易度の高いカードは、ご自分の年収・属性やクレヒスに自信のある方が挑戦した方がよいでしょう。いくらもらえるポイントが多くても、審査落ちにあって、6ヶ月の間新たに申し込めないようでは本末転倒です。
今回は、具体的にハピタスに掲載されているカードをリスト化し、おおよその発行難易度を10段階のランキング形式でお届けします。ただ、これはあくまでも目安なので、必ずリスト通りになるという訳ではないことをご承知ください。本人の属性によっては、容易なはずのクレカ審査で落ちたのに、それよりも上のカードに通った、ということもあり得ます。会社によって審査基準は異なりますし、カードごとに想定しているユーザー像(学生、正社員、専業主婦、会社経営者、パート、士業、個人事業主、アルバイト、派遣などなど。あるいは持ち家かどうか等)があるからそのようなことが起きる訳です。もちろん信用情報も関係してきます。
また、このランキングではもらえるポイント、すなわちANAマイル数と発行難易度だけを重視しています。カードごとの特典とか、還元率とか、その辺はまったく考慮していません。カードの解説ではちょっと触れていますが、難易度とは関係のない部分になります。
目次
クレジットカードの審査・発行難易度格付け
基本的に、発行難易度は年会費と比例していると考えればわかりやすいと思います。
難易度10
ダイナースクラブカード(プロパー)
難易度9
各種ダイナース提携カード
別格といっていいでしょう。発行条件として、27歳以上・年収500万円以上がだいたいの目安とされています。そもそもこれをクリアしていないと、入会申込さえできないというわがままぶりです(サイトで蹴られてしまう)。それだけに、もらえるマイルも破格です。入会キャンペーンとあわせれば6万マイル越えもあります。
一般に、価値としてはプロパー>提携カードなので、プロパーを通った方は、ポイント次第で難易度9のANAダイナースや銀座ダイナースを発行するのも多いにおすすめします。審査するのはすでに通っているダイナース(というか三井住友信託)なので、よほどのことがない限り審査落ちすることはないでしょう。
ところで、ダイナースには高額の年会費があります。プロパーで2万2千円です。「え!?」と驚かれた方もいらっしゃるかもしれません。「じゃ意味ないじゃん!」と。でもそんなことはないのです。6万ポイントもらえるということは、それだけでも現金化すれば3万8千円の儲けです(ハピタスポイントは1P=1円)。つまり年会費以上がもらえます。
さらに、マイルにすればさらに価値は上がります。マイルの価値については次の記事に詳しいです。
2019年版ANAマイルおすすめの使い方と一番お得な特典交換先! マイルの価値を高めるおすすめの使い道を紹介 JALマイルおすすめの使い方とお得な交換先!一番価値のある特典は?逆に考えてみましょう。年会費分の2万2千円でどこに行けるでしょうか? ANAであれば、国内便や韓国便の片道にさえなるかどうか……? 対して、6万マイルあればヨーロッパやアメリカ往復が可能です。その差は歴然としていますよね。
ただ、一点気をつけなければならないことがあります。それは解約タイミングです。初年度は仕方ありませんが、2年目の年会費を払うのは意味がありません。これについては後ほどまとめて説明しますね。とにかく、ダイナースはポイントサイトクレカ案件の王者といえるでしょう。
残念ながら、ダイナースの高額ポイントバックは2016年春頃に終了してしまいました。復活を待ちたいところですが……微妙かもしれません。ただ、ダイナースと並び称されるアメリカン・エキスプレス・ゴールドカードであれば、ほぼ毎年、6〜7万マイル相当の入会キャンペーンを行っていますので、見逃さないようにしましょう。
難易度8
MUFGプラチナカード
航空・ホテル提携アメックス
MUFGプラチナカードはプラチナの名が付くクレジットカードのなかでは、もっとも入手しやすい一枚です。コンシェルジュ・サービスと空港のVIPラウンジが2名分無料で使える点は評価が高いようです。また家族カードが無料発行できるのがポイントです。ダイナースと同じ「高級レストランで一人分無料」もあるので、そうした特典に価値を見いだせる方は、常時保有してもいいかもしれません。
アメックスの提携カードも年会費2万円前後かかります。しかしダイナースとくらべると、年会費のわりに、もらえるポイントはあまり多くありません。それぞれの特典に魅力を感じる場合は別ですが、あまりおすすめはしません。ただし「初年度年会費無料」の場合は話は別です。発行してマイルをもらって、翌年に年会費が発生する前に解約してしまいましょう。これも、詳しくは後ほど。
難易度7
SPGアメックス
これはわたしがメインカードとして愛用している、旅行者にとっては最強のカードです。海外旅行によく行く方にはぜひとも発行することをおすすめします。詳しくはSPGアメックスの特集記事をご覧ください。
SPGアメックス/Amexで9万円のホテルに無料宿泊!特典とメリットを解説難易度6
セゾン提携アメックス
MUFGカード
三井住友VISAカード
アメリカン・エキスプレス・カード(グリーン)
一般的な社会人の方なら、3年ほど勤務年数があり、過去に別のクレカを保有し、信用情報に傷がなければ、難易度6〜7はほぼ問題なく発行できるかと思います。
難易度5
JALカード
ANAカード
Viewカード
難易度4
Mileageプラスセゾン
ヤマダLABIカード
ビッカメラsuica
このクラスではかなり発行が容易になり、期間限定で大幅なポイントupもあるので、注目していただきたいです。注意したいのは、「キャッシング枠付き」の案件がけっこうあることです。これは「キャッシング枠をつけて発行しないとポイントをあげませんよ」という意味です。
キャッシングというのはクレカでお金を引き出せる機能ですね。要するに借金です。わたしも海外旅行中は、現金はほぼ必ずキャッシングで引き出していて大変便利ですが、日本国内で使うことは絶対にありません。金利がきわめて高いからです。ふつうにATMで銀行から引き出せばすむ話です。ちなみに、海外分は帰国した翌日にでも繰り上げ返済してしまえば、最小限の利子ですみます。
クレカ会社としては利子収入が非常においしいので、「キャッシング枠」を条件にしているわけです。ということは、われわれ消費者にとってはおいしくないということです。無事に発行できて、ポイントももらったら、「キャッシング枠」は0にしてしまうことをおすすめします。
総量規制の絡みもあり、「借金用の枠」が大きいとその後のカード発行に影響してしまいます。一度手持ちの枠を確認したら、勝手に50万円まで増額されていたこともあります。やめてほしいですね。もちろんすぐに枠を減らしました。
難易度3
百貨店系カード(PARCO、タカシマヤカードetc.)
セディナカード
PONTAカード
VIASOカード
「自社系のお店やサービスで使ってもらいたい」という思惑があるのでこうしたカードはかなり発行が容易です。よくその店舗やサービスを利用していて、年会費もかからない案件であれば、普段使いに利用してもいいですね。画像のVIASOカードのように、発行後に5000円利用が条件になっているものなどもあります。それで9,000ポイントもらえるのだからなかなかよい案件だと思います。
難易度2
Yahoo!Japanカード
エポスカード
難易度1
ファミマTカード
楽天カード
もっとも審査がゆるく、クレヒスのない方におすすめしたいカードです。とくに楽天カードはすごいですよね、CMバンバン打って。ちなみに楽天カードで注意してほしいのは、楽天側で「5,000楽天スーパーポイントプレゼント!」のような入会キャンペーンをよく開催しています。でも、これ、たしかに楽天ポイントがもらえるのですが、付与されるのは発行から3ヶ月後で、しかもポイントの有効期限が1週間だったりします。あくどいですね~。気をつけましょう。
スマホのリマインダー等に設定して、使い忘れないようにしてください。楽天に限らず、キャンペーン条件のスクリーンショットを撮っておくとあとから確認できて便利です。ちなみに、楽天ポイントは0.5倍でマイルにすることも可能です。でも価値が半減しちゃうので、なにか買ってしまうのがいいかもしれません。
さて、難易度10〜1まで、一通りの発行審査ランキングと解説が終わりました。くりかえしますが、あくまでおおよその目安としてお考えください。
どのカードを発行するべきか?
ではこの中でどういった案件を狙うべきでしょうか。
年会費が発生するカードの場合
条件は、年会費を大幅に上回るポイントがもらえること。これが絶対的な目安になります。ダイナースがその代表格といえるでしょう。いうまでもありませんが、ポイントが年会費を下回るのでは意味がありません。
期間限定ポイントUPを見逃さない
年会費が無料、あるいは初年度無料で、ポイントアップしている案件(7,000ポイント~)
これがどなたにもおすすめしたい、一番の基本戦略です。難易度1~3の案件でもよく見かけます。正社員以外の方でも十分に発行を狙えます。わたしもヤマダLABI、楽天カードを発行した経験がありますが、どちらも通常は3,000ポイント程度です。それが7,000〜10,000ポイントまでUPしていたので、発行に踏み切りました。こうした案件を見逃さないでほしいんです。
前回の記事で、短期間の多重申込は慎重に、とお伝えしました。1年間で発行できる枚数にはおのずと限界があります。5,000ポイント以下の案件にそれを使ってしまうのではもったいないです。ポイントアップしている、難易度の高くない無料案件をこなしていく。これがどなたにもおすすめできる方法です。
期間限定でUP率の高いカードを探すには、トップページの「みんなdeポイント」をチェックしてください。週代わりでポイントUPキャンペーン中の案件が掲載されるので見落とし注意ですよ。
クレジット会社の入会キャンペーン
もうひとつチェックしてほしいのは、クレジットカード側の入会キャンペーンです。たとえば今はANA CARDで最大53,000マイルキャンペーンを行っているようです。ポイントサイトとカード会社のキャンペーン、うまく両立させてマイルを獲得したいですね。
発行後の注意
無事にカードを発行して、ポイントやマイルももらえたとします。おめでとうございます♪ ここでちょっとしたことを気に付けてほしいんです。解約するまでに、なるべく、各カードは毎月1回は利用しましょう。「クレヒス」を積むためですね。
どうしてもカード発行枚数が増えるわれわれ陸マイラー。発行したまま一度も使わずに解約ばかりでは、印象が悪くなって当然です。月一で、コンビニやスーパーでペットボトルを1本買うだけでかまいません。使ってあげましょう。
カード発行後の解約タイミング
わたしたちは残念ながらカード自体に価値を見いだしているわけではないので、多くの場合、いずれ解約となります(ごめんなさい)。そのタイミングとしては、10~11ヶ月目。2年目の年会費がかかる前です。発行してすぐの解約はいかにも印象が悪いですから。とくに年会費がかかるカードの場合、2年目に入る前に解約するよう注意してください。
1年もたたずに解約してもいいの?と思われるかもしれませんが、これまで注意してきたように、「急激な多重申込をしない・月一回利用・しっかり返済」をしていれば、問題ありません。世の中にはクレジットカードマニアという変わった人種もいて、こうした人たちは20~30枚もっていたりします。まねする必要はありませんが(笑)、きちんと手順をふんでいれば大丈夫であることがわかると思います。
もしも入会審査に落ちてしまったら……
これも前回の記事にも書きましたが、半年間は新規申込をしないでください。「審査に落ちた記録」が6ヶ月間、信用情報に記載されています。それが消えるまで待ちましょう。10~8の高難易度カードの審査に落ちた場合のみ、1~3のカードには再挑戦してもいいかもしれません。それでも落ちたら、今度こそ絶対に半年、間をあけてください。
ソラチカを忘れない
大事なことです。これらのカードを発行しても、ソラチカがなければ、高比率の交換ルートは使えません。この記事にあるどのカードよりも大事な一枚です。それほど発行難易度が高いカードでもないので、どこかのタイミングで必ず発行してください。難易度でいえば4くらいですね。残念ながらポイントサイトではもう滅多に見かけない1枚になってしまいました。くわしくはこちらを。
30万ANAマイルの貯め方③ 「ソラチカ」全解説と最適交換ルートまとめます。
- 発行難易度を知って、無謀な申込はしない
- 期間限定ポイントアップを狙おう
- 年会費無料、あるいは初年度年会費無料がおすすめ
- キャッシング枠はポイント付与後に「0」へ
- 1年で申し込める数には限りがある。7,000ポイント以上を目安に
- クレジットカードの入会キャンペーンもチェックしよう
- 発行後は月一の利用を心がける
- 解約タイミングは10〜11ヶ月後
- ソラチカの発行を忘れない
メインカードをお探しの方にはSPGアメックス関連記事を読んでいただくことをオススメします。
SPGアメックス/Amexで9万円のホテルに無料宿泊!特典とメリットを解説
▼ハピタスの登録がまだの方はこちらからどうぞ。
マイレージ関連記事
コメントを残す