トート
ちょうど一年ほど前に「JALマイルの貯め方」という記事を書いた時には、24万JALマイルを貯めるのを目標にしていたのですが、なんだかんだで、一年足らずで60万JALマイルを超えるマイレージを貯めることができました。今回は、一挙に20万マイルを投じてのフライトとなります。
目次
エミレーツ航空で地球の裏側へ
さっそくですが、今回発券したフライトはこちらです。
- 往路
- 成田→UAE・ドバイ A380-800
ビジネスクラス 飛行時間11 時間 15 分 - ドバイ→ブラジル・サンパウロ・グアルーリョス国際空港 A380-800
ファーストクラス 飛行時間14時間55分 - 復路
- サンパウロ→ドバイ A380-800
ファーストクラス 飛行時間14時間30分 - ドバイ→ソウル・仁川 A380-800
ビジネスクラス 飛行時間8時間 20 分
総飛行距離
総飛行距離 24,352マイル
赤道一周の長さが約25000マイルなので、まさに裏側へ行って帰ってくる旅となります。帰りが東京ではなくソウルなのは、単純に東京便が取れなかったためです。
ただ、その副産物の恩恵と言いますか、総旅程距離が25,000マイルを下回ることにより、必要なJALマイレージを抑えることができました。東京発着とした場合、距離が25,000マイルを超えるため、一気に250,000JALマイルが必要となります。
東京-ドバイ、ドバイ-ソウルにはファーストクラスの空きがなく、ビジネスクラスとなりました。後述しますが、ファーストクラスに空きが出れば変更可能です。
合計飛行時間は2日以上
総フライト時間は、ぴったり49時間かかります。まるまる二日間空の上ですね!
ブラジルは、地球の真裏とも言われる、日本からもっとも遠くに位置する国のひとつです(実際はアルゼンチンの沖合いが真裏らしいですが)。これまで50カ国近くを旅してきましたが、南米になかなか足が伸びなかったのには、やはりこの物理的遠さが大きな理由としてありました。
今回のような西回りではなく、北米で乗り継ぎをしていく方法もありますが、いずれにしても40時間を超えるフライトが必要です。体に大きな負担となるのは間違いがありません。ただ今回は、この苦行にも近い49時間のフライトを、エミレーツのファーストクラスとビジネスクラスを乗り継ぐことで、ゆったりと楽しむことができそうです。マイル様様です。
諸税・燃料サーチャージ
超長距離フライトとなるので、かなりの出費を覚悟していたのですが、11,090円と、拍子抜けするほど安かったです。諸税のみで、サーチャージはかからないんですね。
機材は二階建てのエアバスA380-800
4区間の機材は、すべて旅客機の最高峰といえるエアバス社の二階建て旅客機A380-800に乗る予定です! 「いつかは乗ってみたい」と多くの航空ファンが憧れるA380ですが、エミレーツは最大機数を保有しています。その意味では、特典予約でもルートの選択肢が多いのが良い点かと思います。
ファーストクラスでは機内でシャワーを浴びることができます。犬らしく、なるべく汚れて乗りたいと思います。
ファーストクラスの座席はドアを閉めれば個室に。しかしこのキンキラ具合、中東パワーを感じますね。
ドバイ空港のラウンジ
UAEにあるエミレーツの本拠地ドバイ空港では、A380専用のコンコースがあるのだとか。ずらりと並んでいたらきっと壮観でしょうね。
乗り換え時間は4〜5時間ほどで、ファーストクラスラウンジを満喫するには少し短いかもしれません。まぁ酒類やラウンジにはもともとそこまで興味はないので、現地滞在を伸ばす為に、一番早い便で南米へ向かうことにしました。それでもドバイのラウンジ散策も楽しみです。
JALで獲るエミレーツ特典航空券は穴場ルート
マイルを使った特典航空券には、お得な穴場的ルートがいくつも存在します。上記記事のように、わたしが先日フィンランド/ノルウェーを訪れた際に使ったアジアマイルのヘルシンキルートもそうですし、ブリティッシュ・エアウェイズや、アラスカ航空のマイルをつかってJALに乗る方法なども有名です。
JALマイル特典航空券でのエミレーツ発券は、そんなお得な穴場ルートの最たるものです。今回の旅程では、200,000JALマイルを使いました。これが本家のエミレーツ・スカイワーズだと、同じ旅程で330,000マイルと、13万マイルも余計に必要となります。JAL特典を使えば圧倒的にお得ですね。
- JALマイル
200,000マイル - エミレーツ・スカイワーズ
330,000マイル
つまり本家エミレーツよりも約4割引で利用できてしまいます。ルートによってはさらに半額以下のケースもあり、例えば、ヨーロッパまでのA380ファーストクラスであれば、次のようなルートがあります。ソウル-チェコ・プラハ往復です。
- JALマイル
135,000マイル - エミレーツ・スカイワーズ
282,500マイル
本家の半額以下のマイルでファーストクラス往復できてしまいます。 JALマイル特典航空券を使ったA380エミレーツ各ルートの考察は、今までも記事にしていますので、ご参考にどうぞ。
JALの提携会社特典航空券を空席検索する方法
今回の記事では、上記のようなルートの検討からさらに進んで、JALの提携航空会社特典航空券の空席状況の調べ方、予約手順、注意点などを解説しようと思います。
残念ながら、JALの公式サイトから予約/確認が可能な提携特典航空券は数社に限られており、エミレーツはその中に含まれていません。予約をするにも空席を調べてもらうにも、JALデスクに電話でお願いするしかないんです。
これでは時間と電話代ばかりかかって、効率的ではありません。ステータス持ちならともかく、エアラインの電話番号はいつも混み合ってるのが常です。そこでわたしが空席を調べるのに利用したのは、カンタス航空/Qantas Airlinesのサイトです。
カンタスのサイト上ではエミレーツの特典航空券の空席を検索できるんです(この分は、いつかカンタスに乗って恩返しをしたいと思います。ありがとうカンガルー!)。わたしが今回の発券にあたって経験した限りでは、カンタス上の空席と、JALのオペレーターが見ている空席状況はまったく同一のものだろうという結論に至りました。
なお、特典航空券を検索するには、カンタスのFFPプログラムのIDが必要となります。まずは会員になりましょう(無料会員で大丈夫です)。
空席検索手順
通常のフライトと同様に、運賃・空席照会から検索を行います。その際、「Use points – Classic Flight Rewards only」にチェックを入れます。これにより、特典航空券の検索ができるようになります。このチェックが外れていると、サンパウロなど、カンタスの就航地ではない空港はそもそも表示されないこともあるので、注意してください。
空席検索はひと区間ずつが確実
日本を出発地とした場合、単にエミレーツの本拠地ドバイまで行くのか、あるいはさらにその先まで目指すのか、が大きな違いとなります。今回のようにドバイで乗り継ぎをする際、「東京→サンパウロ」と通しで検索すると、その間の1区間でも満席だと、エラーになるケースがあります。その場合は、行程ごとに分けて検索しましょう。
- 東京→ドバイ
- ドバイ→サンパウロ
といった具合に、ひと区間ずつ空席を確認していくと良いでしょう。予定に余裕がある場合には、「日付にはこだわらない」にチェックを入れると、カレンダー上で空いている日を確認できて便利です。
ファーストクラス・ビジネスクラスの検索をするには
検索結果で、このように表示されることがあります。よく見ると、エコノミーにしかチェックが入っていません。検索結果にもブルーのエコノミークラスしか表示されていません。BusinessとFirstにチェックを入れてから再検索すると、
このように、3クラス全ての空き具合が検証できます。ただ、カレンダー上ではエコノミークラスしか表示されていない日付でも、詳細画面に移ると、実は乗り継ぎの一部区間だけがエコノミーで、長距離部分はファーストクラスが空いていた、というケースもあるので、見逃さないようにしましょう。その意味では、やはり区間ごとに空席を確認するのが一番確実かと思います。
フライト選択詳細画面
提携航空会社の席なので、ワンワールド加盟会社を始めとして、エミレーツ以外のエアラインが表示されることもあります。上の検索結果を見ると、アメリカン航空のロサンゼルス経由サンパウロ行きだと、エミレーツよりも3時間ほどフライト時間が短いようです。22時間耐久エコノミークラスしか空いていませんけどね!
こうして空席状況のあたりをつけたら、JALへ電話します。
JALでのエミレーツ特典航空券受付は電話のみ
電話番号は下記ページにまとまっています。会員ステータスなど、該当するデスクに電話してください。→お問い合わせ窓口 – JAL
つながったらオペレーターさんに希望する日程と便名を伝えましょう。無事に席の確保が終わると、諸税/燃油サーチャージの値段を教えてくれます。座席も同じ電話で指定できます。ただし、予約完了後にエミレーツのサイトから座席を改めて指定した方が、選択肢が多いです。
エミレーツ公式サイトから予約確認・座席指定
予約コードが分かれば、エミレーツから座席指定できます。また、エミレーツはファーストクラス利用客に対して、空港からのショーファーサービスを提供しています。こちらは提携特典利用の場合は対象ではないと思っていたのですが、公式サイトから予約できました。嬉しいサプライズです。
ブラジルなど土地勘のない場所へ行く時には、空港からホテルへの足が事前に決まっているというのは心強いですよね。
JAL提携航空会社・特典発券のルール
続いて、JAL側の発券ルールで注意すべき点を見てみましょう。
クラス混在は(ほぼ)意味がない
今回のようにファーストクラスとビジネスクラスが混在していると、全区間を通じてファーストクラス分のマイレージが必要となります。「一区間だけファーストクラスにしてマイルを抑えよう」という使い方はできません。
まぁ記事を書く上では、エミレーツのビジネスクラスも体験してみたかったのでいいんですけどね(笑)。それに成田-ドバイ、ドバイ-ソウルでこれから出発までにファーストクラスに空きが出れば、ビジネスから無料で変更できるので、ちょくちょく座席をチェックしておこうと思います。
キャンセルと日付・ルート変更について
キャンセルは、出発前ならいつでも可能で、3,100円の手数料がかかります。特典航空券にしては、かなり安いですよね。気兼ねなく予約できると思います。ただしルートの変更は認められていません。しかし、いったんキャンセルして取り直せばいいだけなので、実質的には3,100円で変更可能とも言えるでしょう。
日付と便変更に関しては、出発日前日より起算して2日前の12:00まで可能です。
世界一周とどちらがお得?
完全に地球の反対側に行くので、世界一周プランに組み込むことも考えました。JALマイレージで提携航空会社便に乗り、世界一周するとします。
東京-香港-ロンドン-ニューヨーク-サンパウロ-ロサンゼルス-東京
世界一周らしい上記のルートでざっくり試算すると、総距離27,622マイルとなり、ファーストクラス利用で28万JALマイルが必要となります。ビジネスクラスでも20万マイルです。やはり南米を絡めると、東西だけでなく南北方向の移動が発生するため、総距離はかなり長くなりますね。
ただ現地滞在をなるべく長くしたいので、今回は単純な往復路線を確保しました。ちなみに南米やオーストラリアをさければ、JALでもANAでも、15万マイル程度でビジネスクラス世界一周は実現可能です。でも相当長期間の休みでないと、ちょっと慌しすぎるかなーと個人的には思います。
価格は200万円、マイル単価は10円
東京-サンパウロ往復ファーストクラスをエミレーツ航空で通常購入すると、往復で約200万円となります。したがってマイル単価は10円。さすがの二桁です。
JALやANAだと、ヨーロッパまでのファーストクラス往復だけで、200万円以上かかります。南米まではその2倍の距離と考えれば、エミレーツのファーストクラスは意外とお安いというか、お得と言えるかもしれません。ご購入をお考えの方はぜひ参考にしてください(そんな方は読んでないと思いますが笑)。いずれにせよ、JALマイルのおかげでほぼ無料で乗れてしまうのですから、ありがたいです。
大量JALマイルを貯める方法は?
冒頭で述べた通り、一年足らずで28万マイル以上を貯めることができました。JALマイルを貯める方法は、ANAマイルと同じくポイントサイトを使うのが大前提となりますが、加えて、各社のキャンペーンを利用するのが鍵です。今ならモッピールートを活用する一択だと思います。詳しくは以下の記事をどうぞ。
クレジットカードで貯める場合は、JALカードよりもマイル還元率が良いSPGアメックスカードの分を移すようにしています。ホテルだけでなく、マイル交換にも強いSPGアメックスのスターポイントはこうした際に使い勝手が良いですね。
まとめ
JALマイルを貯める醍醐味とも言えるエミレーツ航空のファーストクラス特典航空券。実は、今回はANAマイルを使ってメキシコ行きを狙っていたのですが、先日の地震で、プランが崩れてしまいました。急遽行き先を変更したところ、幸いエミレーツで空席を見つけることができたんです。
行き先にこだわらなければ、A380のビジネス/ファーストクラスを取るのは、比較的容易だと思います。ただせっかくなら長距離で、しかもJALやANAがカバーしていないエリアで使うのがいいんじゃないかなぁと思いました。
フライトの体験ももちろん楽しみなのですが、なにより体への負担が軽くなるのが本当にありがたいと思っています。20時間を超えてエコノミークラスを乗り継ぐのと比較すれば、現地に着いてからの行動に大きな違いが出るでしょうから。
なかなか行く機会のない南米ですし、今から搭乗するのが楽しみです!
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